2026年5月に「AIを活用した事業計画策定講座」を受講いただいた、鳥取市にある英語と音楽の親子教室 ちいさなもり 代表・講師の山田菜穂さんにインタビューさせていただきました!

日々、目の前の生徒や保護者と真摯に向き合う教室運営にとって、立ち止まって自社の強みを分析したり、先々の事業計画を立てたりする時間を確保することは容易ではありません。

今回は、自身の育児経験をもとに英語と音楽の親子教室を運営されている山田菜穂さんに、「AIを活用した事業計画策定講座」を受講していただきました。

複数回にわたる講座を通じて、どのように現状を整理し、今後の事業計画を策定したのか。そのプロセスや成果、これからの展望についてお話を伺いました。

受講されたコース:AIによる事業計画策定講座

教室運営と自身の子育て。忙しい日々の中で後回しになっていた今後のこと

まず普段のスケジュールとして、午前は10時頃から11時半頃までレッスンをしています。その後、一度帰宅してSNS投稿やレッスン準備、家事などを済ませてから、夕方にまたレッスンを再開するという流れが多いです。自身の子供が7歳・3歳と、小学生と保育園児なので、保育園や習い事の送迎などもあって、午後3時くらいからは教室とプライベートの両方があり特に慌ただしいです。

本当にあっという間に1日が過ぎていくので、落ち着いて教室の今後のことを考える時間はなかなか取れていませんでした。自分の頭の中には考えていることはあるのですが、それを整理したり熟考したり、計画に落とすところまではできていませんでした。

漠然とそういった課題感を持っていたところ、今回の「AIを活用した事業計画策定講座」を知り受講するに至りました。

客観的なアドバイスはAIならでは。見えていなかった外部環境や改善施策に新たな気付き

実際の講座では、AIに様々なプロンプトを渡しながらワークを進めていったのですが、特に印象に残っているワークは2つあります。

まず1つは、「自らの原体験を2,000文字で言語化するプロセス」です。事業計画を策定するにあたり、「なぜ自分がこの事業を続けるのか、この先にどんな思いがあるのか」を明確にする必要があります。そのために原体験を振り返りました。

私の両親はともに小学校の教員で多忙だったため、幼少期は両親の帰りが遅く寂しい思いをした記憶があります。その反動で、自分が子供を授かったら子育てをみっちりやろうと3年間育休を取りました。ですが実際に子育てを始めてみると、分からないこと・大変なことなどたくさんの壁にぶち当たり、孤独な育児に行き詰まってしまいました。そういった当時の思いや自分なりの葛藤を、AIに向かってありのままに伝えました。

思い出しながら思わず涙が溢れてしまうほど、何度も深堀って会話を繰り返しました。AIは私の話を受け止め、私が「なぜこの教室をやっているのか」という核心の部分をうまく言語化してくれました。「お母さんたちが社会と良い形で繋がり、孤独に育児をしないで済むような場所にしたい」これが私が今の教室に込めた思いです。今まで自分の中でぼんやりと思っていたことを、綺麗に言語化してもらうことができました。

もう1つ印象に残っているのは、「SWOT分析と3年間の損益計算表の作成」です。

SWOT分析の外部環境の分析を行う中で、近隣にある無料の子育て支援イベントや親子教室などの存在についてAIと議論しました。これまでは「無料のイベントが多いことは、自分の教室にとって脅威(マイナス要因)になるのではないか」と漠然と不安に思っていたんです。

しかし、AIとの対話を通じて「それらの無料イベントは競合ではなく、私のマインドや理念に共感してくれるマッチ度の高い見込み層を抽出するためのフィルタリングの場として活用できる」という逆転の発想を提示され、ハッとさせられました。

SWOT分析で見えてきたことをベースに、今後3年間の損益計算表をAIと一緒に作成しました。売上目標を設定して、利益を確実に確保するために、現在2つある講座のうち1つの価格改定を実施するという施策も明確になりました。個人事業主としての今の規模感でも、しっかりと集客できればこれだけの利益が残るという構造を、数字として客観的に確認できたのはとても大きな自信になりました。

AIと対話する中で確認できた、教室運営を通じて「自分が大切にしたい軸」

受講した上での一番大きな成果は、「自分が本当に大切にしたい軸を、明確にして再確認できたこと」だと思います。

ワークの途中で、AIから「事業拡大のために借り入れをして、専用のスタジオを開設したりスタッフを雇ったりする選択肢」をシミュレーションとして提案された場面がありました。少し心が揺らぎそうになったのですが、AIがすかさず「前半の対話で、あなたは家族との時間や、一人ひとりに目が届く範囲での運営を大事にしたいと言っていましたよね。拡大するとそのバランスが崩れますが、本当にいいですか?」と、過去の私の言葉を引用して問いかけてくれたんです。

冷静に私の初期方針をリマインドしてくれたおかげで、「私はやっぱり、今の規模感(家族との時間も大事にしつつ、生徒さん全員に丁寧に向き合える範囲)が最適なんだ」と確信することができました。

それ以外には、実務の効率化という面でもAI活用の場が広がってきています。講師のサポートでNotebookLMというAIツールを活用し、これまでに保護者の方々からいただいたLINEのメッセージやアンケートの声を学習させ、チラシの作成や講座内容の整理を行いました。その際、AIが「鳥取の母親たちのメンタルを安定させ、家族全体の幸福度と定住率を底上げするインフラ」といった、自分では思いつかないような視点でのキーワードを提案してくれました。

また、将来的に誰かに事前準備などのサポートを依頼する可能性を見据えて、AIに「事前準備の依頼テンプレート」を作ってもらいました。自分では気づかない注意書きなども網羅した完璧な依頼書がものの数分で出来上がり、人にお願いする際の手間や心理的ハードルを減らす準備が整ったことも、大きな変化です。

今後の課題は、SNSの発信頻度を上げて、継続していくための効率化です。今は、今回AIと対話して整理した私の想いや教室の理念をベースに、AIに投稿の台本を作ってもらう試みを始めています。SNSの運用は時間と労力がかかるため、いかにAIを使って効率良く動かし続けられるかが鍵だと思っています。

もう1つは、これまで1〜2年ほど書き溜めてきたブログ記事の活用です。ブログには私の教室に対する熱い想いや言葉がたくさん詰まっているので、過去の文章をAIに深く読み込ませることで、私の言葉の細かいニュアンスまで汲み取った発信内容を、自動で生成してもらえるような仕組みを作っていきたいと考えています。

今回の伴走型の講座を通して実施した、自分の考えの整理や言語化、今後の事業の方針決定などをもとに、これからも子育てするお母さんたちの拠り所となるような、温かい教室を私らしいペースで続けていきたいです。

ダブルノットの“AIによる事業計画策定講座について

生成AIを相談役に、「想い」から「戦略」「数字」までを整理します。
生成AIに奪われる前に、自分でつくる。髙林が語る“事業計画の本質”と、経営者のための新講座です。

事業計画は「専門家がつくるもの」と思われがちですが、生成AIの進化によって、その常識は変わりつつあります。経営者自身が生成AIと直接対話しながら事業計画をつくれるようになれば、事業計画づくりは「誰にでもできるもの」になっていく。だからこそ、このノウハウを早く共有したい。その想いから、経営者自らが生成AIを使って“自分の言葉で事業計画をつくる”講座を立ち上げました。

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