ダブルノットの高林です。

今日は最近よく聞かれる「DXって何なの?」という質問に、専門用語を使わずにできるだけ噛み砕いて、高林流で答えてみようと思います。
ざっくりしすぎて怒られそうですが、むしろそのくらいの方が伝わるのでは?ということで挑戦です。

DX=システム導入ではない

まず最初に言っておきたいのは、システム導入=DXではないということです。
システム導入は「DXをする」ための手段のひとつ。システム導入すればDXをやったぞ!という話ではありません。

じゃあ、「DXをする」ってどういうこと?そもそもDXって「する」ものなのか?
DXはデジタルトランスフォーメーションの略で、トランスフォーメーション=変革。変化して、改革していくことです。
だから「DXをやりましょう」「DXを進めましょう」という「する」という表現になるわけです。

繰り返しますが、システムを入れるだけでは変革にはならない。
ここがややこしいところで、私はこれをすごーくざっくり言いますが、DXするって 「楽できる形に作り直す」ということなんです。

ただ、楽をするためには型が必要です。
野球やゴルフや料理に型があるように、ビジネスにも「型」があります。
まずは、自分たちの業務がどの型に当てはまるのかを整理する。どこが同じで、どこが自分の会社ならではなのかを書き出す。ここが「DXする」の最初のステップです。

そこから、「これはシステムに任せられるよね」「これは生成AIでいけるよね」というデジタルに任せられる部分を見つけていく。
任せられるところは任せて、自分がやらなくていい状態にする。つまり「楽をする=時間が空く」。でも、これはまだ途中。

空いた時間の使い道を決めることがDXのはじまり

本当に大切なのは、空いた時間で何をするのか

現場は常に忙しい。新しいことは後回し、商品改善も販路開拓も止まりがち。気がつけば毎月の延長戦みたいな働き方になる。
だからまず経営者が、「時間ができたら自分は何をしたいのか?」ここを言葉にしなければいけない。

そしてもう一つ大事なのは、 「やりたいこと」をスタッフ全員に徹底して説明して、腹落ちしてもらうこと。
経営者だけが「時間が必要だ」と思っていても、現場が理解していなければ動かない。だからこそ、何のために時間を空けるのか?を共有する必要がある。

そのうえで、その時間を作るために捨てる視点を持つ。業務を一つひとつ見直すのは難しいので、思い切って「この事業そのものをいったん捨てたらどうなる?」とゼロに置いてみる。すると会社の輪郭が急に見えてくることがある。
ここまできてようやく、「DXする=会社を軽くする作業をする」という「する」の意味がつながるわけです。

  • 事業を棚に置き、
  • システムや人員の紐づきを外し、
  • 会社全体を軽くしていく。

すると初めて「DXする」の後半の変革に踏み出せていきます!

軽くなった会社は、小さな前進が動き出せる。止まっていた商品改善、気になっていた販路へのアプローチ、溜めていたアイデアの試行…。
この「次の動きを生み出せる状態にする」ことこそ、DX「する」の中身です。
だから私は、「DX=新しいツールを入れること」には全然共感できません。ツールを増やして楽になった会社より、ツールを減らして整えた会社のほうが圧倒的に働きやすい。

結局のところ「DXする」とは、「会社を続けやすい形に整えることをする」なんですよね。
社員が迷わず動けて、情報が散らからず、月末はバタつかず、社長が一人で抱え込まなくて済む状態にする。
そして空いた余白を未来の種に使う。

私はDXという言葉の一番大事な部分って、ここだと思っています。
これからも、DXという言葉を無理に使わずに、地域の中小企業のみなさんと一緒に「DXする」を作っていければと思います。最近よく聞かれる「DXって何?」に高林流で答えてみた

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