初心者必読!ネットショップ運営で絶対に押さえておくべき4つのポイント

私自身が、ネットショップのサポートや運営を行う中で、経営者の方からよくお聞きするのが、「私はパソコンやITに詳しくないから、詳しい社員にやってもらうよ。あとはよろしく」という言葉です。
これではネットショップの成功へと繋がりません。

このブログでは、「ネットショップ運営は事業である」ということを念頭に起きつつ、ネットショップ事業を始める際に重要視すべき5つの視点のうち4つのお話をします。

  1. 事業計画の考え方
  2. 出店計画の考え方
  3. (商品開発の考え方)
  4. チームづくりの考え方
  5. 集客戦略の考え方

これらの視点から、どのようにして事業計画を立て、どのツールを活用してお店を開店するのか、お店を構えたあとのチームづくりをどう進め、集客戦略をどう展開していくかについて深堀りしていきます。

2024年のネットショップはどうなる? 5つのポイント

2024年のネットショップを、5つのポイントで私なりに予測をしてみました。

  • ECサイト構築が補助金対象外へ
    ECサイト構築がIT導入補助金の対象外となった今、これからは人材育成へのシフトが必要です。お店を安く作るツール・方法は様々あるので、サービスを上手に活用し、そのサービスを上手く活用できる人材を育てていくことがキーとなります。 
  • 生成系AIが活躍する時代へ
    AIを部下として活用するチームを作っていくことが、2024年ネットショップの勝ち策です。
    ネットショップ業務だけでなく、事務業務、経理業務などの様々な業務をAIで効率化していくことを考えていきましょう。

    AIの具体的な活用方法については、こちらのブログに詳しく書いていますのでご覧ください。
  • Googleの検索システム大変革
    フェイクニュースが数多く生成され、世の中にとって悪い情報が拡散されている昨今において、情報の正確性がより重要視されるようになりました。
    検索サービスを提供しているGoogleやマイクロソフトが、ユーザーに的確で正しい情報を届けるためにどうしているか?
    大きく変わっているのが「自身の経験(Experience)を語ること」です。
    2023年よりGoogleは、自身の経験を発信している情報を価値があると評価しており、有益な情報を求めているユーザーに対して優先的に上位表示していこう と検索システムの大変革が起きています。
    コピー情報よりも、自分が経験したユニークな情報をどれだけ語ることができるかが重視される。これは今年も継続して起きていくはずです。

そのほか物流やオンライン上の話がありますが、このブログでは私が自信を持って語れる上記3つのポイントをふまえ、どうネットショップを立ち上げ運営していくかについてお話をします。

ネットショップの始め方

1. 事業計画

ネットショップは事業である

売上に必要な原価・販管費を計算し、営業利益を出すための計画を立てましょう。

ざっくりとした考え方ではありますが、右肩上がりの事業計画を作るには、まず売上から支払い原価(仕入れ製造コスト・梱包材・発送費用)を引き、粗利を出します。
この売上総利益を残しながら、ネットショップを継続運営するために必要な費用(システム利用料・決済手数料・)を販管費として計上しつつ、人件費も計上します。

こういった大きな流れがありつつ、スタート前にも費用がかかりますよね。
お店を契約するときにかかる初期費用、テナントを自分好みのお店に内装工事するEC構築費用。そのほかオリジナルの商品開発、採用する方の人材育成を行ったりなど、諸々のコストがスタート前にかかっていきますので、この初期費用を3年から5年に分けて減価償却し、黒字にしていきます。

年商1000万円を分解して考えてみる

では、売上をいくら目指すのか?といったときに、できれば年間1,000万円を目指していただければと思います。「1000万円なんてそんな数字目指せないです」と言われる方もいらっしゃいますが、果たしてそうなのでしょうか?

ざっくり分解すると、100名のお客様と対話を続け、関心を持ってもらい定期的に購入してもらう。そんなお店の運営を目指すことで、年間1,000万円のネットショップに近づくことができます。

リアルのお店を運営していらっしゃる方は、「もしかすると自分でもできるかもしれない」と思われるかもしれません。
このくらいの規模感でネットショップを運営するという事業計画を作りつつ、次はこの事業計画に基づいてどこに出店していこうか?というお話しです。

2. 出店計画

どこに出店しますか?

出店もリアルと同じで、イオンなどのショッピングモールや高島屋、大丸などの百貨店に出店をするパターンと、自身で独自の店舗を作り路面店に出店をしていく という大きく分けて2つのパターンがあります。

出店できるプラットフォームはモール・独自店舗ともに100以上あります。
モールの場合は、Amazonや楽天などの大型モールから、ふるさと納税、メルカリ、ヤフオクなどのプラットフォームがあります。
路面店の場合は、一からカスタマイズして自分の好きなビルが作れるBASEなどのプラットフォームや、無料で作ることができるものもあります。

年間1,000万円の売上を考えた際に、テナント料やシステム使用量などの運営費がいくらかかるのか?上記3つを例にあげて考えてみました。

みなさんが販売もしくは販売する予定の商品の特性と各プラットフォームの特徴を理解し、自社に最適な場所への出店を目指しましょう。

3. チームづくり

で、誰がお店の運営をしますか?

ネット販売は、実店舗の運営と同じです。
Web制作会社さんに依頼をして「よし、お店が出来上がった!あとは何もしなくても売れる」というわけにはいかないですよね。
ネットショップの運営をするのは自分たちであり、運営責任者である店長さんを筆頭にチームを作っていきましょう。

ネット店長はどんな仕事をするの?

何度も繰り返しますが、お仕事内容もリアルの店舗とほぼ同じです!
リアルのお店との違いとしては、お客様が購入した商品をその場で持って帰るのではなく、こちらから送ってあげるというサービスに変わるというところで、その他はリアルと同じです。

リアル店長とネット店長の集客の違いは?

大きな違いとしては、お店とお客様との物理的な距離が遠いことです。

・従来のマーケティング
これまでのマーケティングは、テレビCMや新聞広告、折込などで社名・商品名を知ってもらう認知活動でした。
社名や販売している商品の特徴を地域の方々に知ってもらい、お店がどんな名前でどんな商品を売っているのかを覚えてもらい興味を持ってもらうことが目的でした。

・これからのデジタルマーケティング
さまざまなマーケティングがありますが、一般的には「検索」です。
みなさん商品をAmazonや楽天で商品を購入する際、お店の名前を入れたり、そのお店が販売している商品のブランド名を検索することはあまりせず、欲しい商品名を入れますよね。
「この商品いいから買おう!」とご購入いただき、ご購入いただいてから初めて「この商品って〇〇県にある〇〇ってショップなんだ」とお店を知ってもらえます。

これが、これからのデジタルマーケティングになります。

4. 集客戦略の考え方

ネット店長の集客方法は「課題を解決する手伝い」

では、どうやって集客をしていくか?についてですが、私が大切にしているのは「ブログ」です。
お客さまが抱えている悩みを解決できる情報をブログで提供していく際に我々ができるのは、画像や動画、文章で解決策を紹介をしていくことです。

ブログ(文章)を書くことの重要性

ブログを書く重要性を、当社が運営しているネットショップ「焼き鳥屋 大黒堂」の事例をもとに、話をします。

大黒堂に来店するお客様の上位検索キーワードを見ると、購入者の8割以上が大黒堂を知らなかった人だということが分かります。

これらの検索キーワード(悩み)ごとに解決するブログを書き、どんどんと提供していくことで、お客様が大黒堂というお店が発信する情報に納得を得て購入するきっかけへと繋がっていきます。

利益を出せるネットショップを作るには?

ネットショップ事業の利益を出していくには、世の中の流れやニーズに合わせた情報発信をコツコツと続けていきましょう。
私が推進しているのは、経営者が自社の社員・アルバイトさんとともに、お店づくりをすることです。
店長の育成に投資をし、強いチームを作っていきましょう!

まとめ 中小企業のネットショップの始め方

ネットショップを始めるにあたって、3つのポイントがあります。

既存事業がある方
現在既存事業があり、今後ネットショップに挑戦したい、あるいはすでに始めた方は、その動機を再考してみましょう。
ネットショップが流行っているからといって安易に手を出すのではなく、既存の事業でビジネス成長の見込みがあるなら、そちらに注力することも1つの選択です。

新規事業として始める方
ネットショップは大変ですが、リアル店舗と比べて初期投資がかなり少ないので挑戦しやすいです。成功のためには、人に任せず自分自身で学び、行動していきましょう。
ネット店長はITを利活用するデジタル人材ですので、プログラミングなどのITスキルよりも、自身の想いを持って情報発信することを大切にしていきましょう。

経営者の方
インターネット上のお店もリアルのお店も経営者の熱量が同じであることで、スタッフの方も必然とついてきます。
スタッフと同じ目標に向かうには、経営者が率先して学び、成長する姿勢が必要です。
パソコンスキルを磨くことよりも、お客様との対話ができる人づくりを考えていき、チームづくりに注力しましょう。

営業利益を出せる事業計画を策定し、自社の特性に適した場所に出店をし、ネット店長を筆頭としたチームでターゲット顧客にリーチするための集客戦略を練ること。
この一連のプロセスを理解し実践することで、ネットショップ運営の成功へと近づくことができます。

ネットショップの成長を目指して、一緒に学び成長していきましょう!

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この記事を書いた人

高林 努

東京でネットビジネスに約20年従事。
IMJグループ、電通レイザーフィッシュ、クラウドワークスでは、大手企業のインターネットビジネスの事業立案から実践構築までを担当。
2017年「地元鳥取を元気にしたい!」という思いから、(株)ダブルノットを設立。
地域を越えて日本全国に商品をアピールする“地産外商”を掲げ、ネット店長の育成に尽力。鳥取県八頭町、兵庫県豊岡市でデジタル人材育成を実施中!