会社を作るだけが起業じゃない。業を起こすってなんだろうか?

会社を作るだけが起業じゃない。業を起こすってなんだろうか?

ネット店長育成塾塾長の高林です。最近、気付いたことがあります。それは、起業は会社を作らないとできないと思っている人がたくさんいることです。これは間違いです。もっと多くの手法を選んでも、その手法を「起業」と言えます。では起業とはなんでしょうか?私なりの考えをまとめてみたいと思います。

起業とは何でしょうか?

起業とは「自分にとって新しく、困っている人たちのために、仕組みを提供し、対価を得ること」です。

と捉えています。多くの金融機関や自治体の起業支援者は「会社を作れ!」「フリーランスになれ!」という手法ばかり押し付ける傾向があります。彼らは「新しい会社を作るための仕組み」を提供し、対価を得ることを目的としているからです。

もちろん、起業をしたくて金融機関や自治体の起業支援先に相談した人は、「会社を作りましょう!」という提案を受けるのが当たり前であり、その提案を受け入れたのであれば、全力で会社を作ることに向かって走るべきです。そして、その仕組みを利用した場合は、当然対価を支払うことを忘れずにしましょう。

一番大切なことは対価を得ること

起業において大切なのは「対価を得ること」です。

対価を得ることで、その起業を継続するための原資を得ることができます。対価を得なければ継続するための原資がなくなってしまいます。

ちなみに対価とはお金だけでなく、「ありがとう」「助かった」という言葉も含まれます。対価を決めるのは仕組みを提供する人であり、仕組みを受ける人と「事前」にどんな仕組みを提供するのか、対価は何なのかを定めることが大切です。そして仕組みを提供したら必ず対価を得ることです。それを一般的には「契約」といいます。
なお、成果が出たかどうかは原則対価には関係ありません。成果が出なかった場合は次に連絡がこないだけです。

起業するための手法ってどんなことがあるのだろうか?

私の定義した起業であれば「ボランティア」も手法の一つです。そして、起業の一連の流れを世の中にある手法に当てはめることはとても大切です。なぜならば世の中にすでにある起業の手法には、多くの支援者がそれぞれ存在しているからです。多くの支援者がいる方が自分が起業した際に頼る人がいた方が良いからです。

では、世の中にはどんな手法があるでしょうか?私の元上司である成田修造さんの著書『14歳のときに教えてほしかった 起業家という冒険(ダイアモンド社)』の中で、起業するための手法には①副業、②独立、③社内起業、④転職、⑤スタートアップ起業の5つの形があると言っています。私はこの5つに加え⑥ボランティアも含めてもよいと思います。

ちなみに、成田さんは私の今を「独立」と定義し、本の中で私の活動を紹介してくれています。非常に嬉しかったです。この本は、起業しようかな、新しいことに挑戦したいなと思った時にパッと読める本なので、その時のために積読しておくことをおすすめします。

大切なことは文字にすること、声に出すこと

次に起業のために大切なことが仕組み作りです。仕組みをつくるにあたり「これ、やりたいなあ」と思いつく人のうち、実際に文字にして声を出す人は1/100程度と言われています。さらに具体的な仕組みを作る人は1/100程度です。実際に何らかの行動に移す人は本当にごく一部だと思います。

ではなぜ文字にすることすら行動に移さないのでしょうか?その大きな要因は「漠然とした不安」があるからです。ちなみに、不安は取り除くものではありません。不安があることは起業にとって大切なことであり、自分自身を暴走を止めるための大切なブレーキの役割です。でも漠然とした不安は改善し「明確な不安」にする必要があります。不安が明確になれば、「自分にとってリスクを把握すること」に変わるはずです。

漠然とした不安をリスクに変えるために「文字にすること」をお勧めします。最初は殴り書きでも良いので、とにかく自分の漠然とした不安を書き出してみてください。そしてその不安を文章に少しずつ変えてみましょう。

一昔前は文章にするためには、誰か「人」という壁打ち相手が必要でした。支離滅裂な文字の羅列を壁打ち相手にぶつけていき、相手が「あなたが言っていることはこういうこと?」と言い直してくれることで、自分の漠然とした不安を明確にするのが一般的でした。

しかし、今は生成系AIという強力な味方がいます。生成系AIを使えば、私も漠然とした不安を明確なリスクに見える化することができます。もちろん、その後は誰かに壁打ち相手になってもらう必要がありますが、このハードルが非常に低くなりました。これも体験談としてお伝えします。

どちらにしても、その一歩を踏み出す勇気は大きいですが、今は生成系AIの登場で、支離滅裂な文字を「そうそう!そう言いたかったの!」という文章にしてくれます。そしてその文章があることで、様々な人に自分のリスクを語りやすくなる時代になったのです。

新しいことに挑戦しようと思っている方へ

私の起業は、

  • 困っている人:新しいことに挑戦したいけど一歩が踏み出せない方
  • 仕組み:学びという機会を提供
  • 対価:「学びの機会」を設定した金額

対価を得る方法は、困っている人から直接得ることもあれば、困っている人を支援したい人から得ることもあります。自分が設定した対価を得る方法を複数考えるのがビジネスモデルというものです。

今回のブログでは簡単に触れましたが、新しいことに挑戦したい、特に自分に合った起業を考えている方にまずやってほしいことは「文字に書き出すこと」そして「勇気を振り絞って声に出してみること」です。

その一歩ができたら、そのあとは様々な手法があります。まずは自分自身が経済的に安定するため、つまり日々食べていくために金銭を得つつ継続していくための手法を知ることです。その一つが「独立」するためのノウハウを知ることです。独立するために必要なことは、どうやって対価を得るのか、ビジネスモデルを明確にし、お金を枯渇させないための収支計画を自分自身で書いてみることです。最初はうまくいかないこともあります。私も未だに上手ではありません。いろいろな方から意見を頂きつつ、一歩ずつ前に進んでいます。


その一歩を踏み出すことが、起業を考える第一歩です。

ぜひこのブログを読んで頂いた方へ。自分で「起業ってなんだろう?」という定義を改めて文字に書き出してみてください。その定義を書き出した上で、様々な手法があることを知っておいてほしいです。会社を作るだけが起業ではないことをぜひ知っておいてください。


もし起業に興味がある方は、いつでもご相談ください。私の起業は「新しいことに挑戦したいけど一歩が踏み出せない方」に勇気を与える仕組みを提供することです。対価は「ありがとう」から「お金」まで様々ですので、お気軽にお問い合わせください。

【兵庫県の方へ】もし起業に興味があればぜひ以下の講座の受講をご検討ください!

7/5開講:武庫川女子大学&兵庫県主催「小さな起業」をテーマにした起業人材育成講座の講師をします

武庫川女子大学経営学部の山下紗矢佳先生が研究テーマにしている「身の丈起業」に共感。4か月間の講座の最初の1か月を高林が担当。その後、ビジネスモデル構築や金融機関向け収支計画書の策定などを各領域の専門家が丁寧に指導します(←これが大切!高林の勢いだけでない!w)

この記事を書いた人

高林 努

東京でネットビジネスに約20年従事。
IMJグループ、電通レイザーフィッシュ、クラウドワークスでは、大手企業のインターネットビジネスの事業立案から実践構築までを担当。
2017年「地元鳥取を元気にしたい!」という思いから、(株)ダブルノットを設立。
地域を越えて日本全国に商品をアピールする“地産外商”を掲げ、ネット店長の育成に尽力。鳥取県八頭町、兵庫県豊岡市でデジタル人材育成を実施中!